副書廊白

□Per favore se mi sposi.
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それはどこにでもあるような、ある晴れた昼下がり。









女性というにはまだ早く、かといって少女というほど幼くもない。

それ位の年頃の女が一人、大きな屋敷の庭でひなたぼっこをしていた。








そして、







彼女に近寄る銀の影に、気付いた。








「ゔぉ゙ぉい!!・・・ハナシが、あるっ。」








「・・・スクアーロ?話ってなぁに?」





彼女は上目遣いで男を見上げる。






「・・・っ!!あっ、いや、その・・・っ!!!」








暗殺部隊に所属しながらも、恋愛事にはてんで弱い彼。




自分にそういう何か言おうとしているのはわかる。








だがいくら考えても、今日は記念日でもなければ特別何かがある日でもない。







「スクアーロ?どうしたの?」














彼の中では未だ葛藤が繰り広げられているようだ。






だがふと目を瞑ったかと思えば、次の瞬間には何かを決意した様子がうかがえる。






















「・・・Per favore se mi sposi.」


















「・・・え・・・?」















「おめぇさえ、嫌じゃなければ、だが・・・っ!!」




























「・・・スク、目、瞑って。」











スクアーロは言葉の意図がわからず、とりあえず言われた通りに目を瞑る。














ふと








唇に








何かが触れた













気がした。












驚いたスクアーロは目を開く。




目の前には、愛しい彼女の笑顔。







「・・・よろこんで。」

















Per favore se mi sposi.
(俺と、結婚してください。)





他の人に逢いに行く。









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