小説
□大空は、 連載中
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確かにここに来てから、5分は確実に経っている気がする…
まさか…
まぁ2年後に飛ばされていて、目の前に俺がいる段階で故障か…
もしくはジャンニーニの「改悪」…。
「ど、どうやって帰ればいいんだ…!!?」
「わ、分からない…」
俺は立ち尽くした。
帰れないと困る…。
「も、もしかしたら突然帰れるかもだよ?」
「です、よね…」
「とりあえず座りなよ」
「どうも…えと」
…うう、呼び名に困る…。
この人も俺なんだから。
「何?」
「…なんて呼べばいい…ですかね」
「…うう…」
「…あ、はは…あはは」
同じ人間が同じ空間にいるなんて。
なんだか可笑しくなって、笑いあった。
「なんか面白いね」
「そうですね」
「まぁ…ここで帰れるまでゆっくりしてくといいよ。君は俺だしね。」
「ふふ…そうですね」
相手が自分なのがちょっと妙だけど…自分だからこそ気兼ねなくいれるし、何か落ち着く。
それに自分を他の人の目から見る事なんかないんだから。
いい機会かな。
…2年経ったんだからダメツナじゃありませんように。
そう思いながら、俺はベッドに座って2年後の俺を見つめていた。