蒼空と白球

□7月7日
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 7月7日 この日はきっと 『トクベツ』 な日
 
 

今日も俺達は朝の5時から練習を始めて、9時で練習を終えた。

「あー…疲れた…」

部室でぽつりと呟いた俺の言葉は意外と室内に響いた。

「…あれ?ねぇ花井?」
「なんだ?」

声をかけられ振り向くと栄口が辺りをキョロキョロと見渡していた。

「なんだよ?」
「田島が居ないんだけど…」
「は?」

言われて始めて気付いた。確かにいつもなら騒ぎながら着替えている田島の姿が無い。帰ったのかとも思ったがロッカーには田島の制服があるのでそれはないだろう。

「た…じま君な、ら…どこ、かに走っていった…よ…?」

うんうんと考えを巡らしていると三橋が田島の行方を話してくれた。
…まぁ結局何処に行ったのかは分からないのだが…

「しょうがねーなー…ちょっと探してくる。」

いつもより早めに着替え、ドアに手を掛けながら他の部員へと伝える。

「あっ!花井前っ!!」

誰が言ったのかはわからなかったが、バサリと言う音とともに視界が一気に緑色にへと染まった。

「あれ?花井?」
「な…っんだよこれ…って…田島?」





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