長編小説

□最愛〜断絶〜
1ページ/7ページ



「せっちゃ〜ん?どこおるんよー」


朝起きたら自分の所へ挨拶に来てくれるはずなのに、今日はまだ来ていない。
刹那の部屋にもいなかったので、屋敷内を探している。


「もー、今日は久々にみんなに会いに行くのに。‥修業して稽古場で寝とるんかな」


木乃香は稽古場へと足を進める。


「おはようございます、木乃香様」

「おはよう」


木乃香は向こう側から来た女中に挨拶を交わす。


「お着替えの準備が整いました」

「着替えって‥?ウチもう寝間着やないえ」


もう起きて1時間以上たっている木乃香は、着物に着替えていた。


「…新しい着物をお作りましたので、着付けさせて下さい」

「今はちょっとなぁ‥せっちゃんが見つかったらええよ」

「…刹那様ならば街へお買い物に参りました」

「そっか、なら今ええよ」


木乃香は女中に付いて、部屋に入った。





*
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ