リレー小説
□02
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約束をしてから3日後、私と精市君は検査でなかなか会うことが出来なかったが・・・
今日、やっと会うことが出来た。
「へぇー精市君はテニス部なんだぁ」
会うのは2回目だけど、話は割りと弾み精市君が話してくれるテニスの話につい夢中になってしまった。
知った事は、精市君が通う学校はテニスの強豪らしい。
チームメイトの話が私はとてもおかしくて笑ってしまった。
おっさん顔で副部長の真田君にワカメの赤也君。
白髪で宇宙人の仁王君に逆行眼鏡の柳生君。
赤い髪で甘党の丸井君にチョコボールのジャッカル君。
私はこんな個性的なチームが強いなんて、と言ったら精市君が笑いながら、
「氷帝の部長は俺様だよ?」
といったのはちょっと、いや、ものすごく笑ってしまった。
だって、女の子にも間違えてしまいそうな中世的な精市君に微笑みながらそういわれるとなんだか、笑えてしまう。
「そういえば、貴方の名前は・・・?」
私がひたすら想像して笑っていると精市君が思い出したように質問した。
そういえば、教えてなかったけ?
「んー秘密!!あ、看護師さんに聞いちゃ駄目だよ?
そのうち、分かるから」
面白いから、名前は教えてあげない。でも、私が退院するときに教えてあげる。
笑いながら年上の余裕を見せ付けてやろうと唇に指を当てて言うと精市君は微笑んだ。
「ふふふ、面白いですね。じゃぁ、姉さんと呼んでもいいですか?」
ふんわりと私にそう聞くものだから、うんとうなずいてしまた。
「私、弟が居ないから嬉しい!!
よろしくね、せーちゃん」
思わず抱きついてしまって、はっと気がついて離すと2人して笑った。
初めて見たときのあのようなせーちゃんの面影はなくなっていた。
私のおかげ、かな?
ちょっとうぬぼれてそういってみたら、何を?と首を傾げられた。
end
初めてリレーでうっきうっき。
漆黒 闇