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テニプリ連載中
下に行くほど新しいので連載は一番下からご覧ください。また、続きページも下が@P上がAPです。
◆RE2: 

キラキラ光る闇の中


@@@何はともあれ私の制服事件も一件落着した頃葵はとんでもなく不機嫌だった。
葵は私の侍女でこの屋敷でも私のために一生懸命働いてくれるとてもすばらしい女の子だ。
その葵がいまものすごく不機嫌なのだ。私が男子の制服で屋敷を出たときよりもずっとずっと不機嫌なのだ。

「なぁ・・・葵?」

「・・・なんですか、××さま」

あぁ、無表情で私の言葉に返事をする葵はやはり不機嫌でどうしたものかと困ってしまった。
もしかして今月に一度年頃の女になら既に来ているであろうあの期間とか、いや、違うな、私としたことが下品なことを考えてしまった。
普段から私よりも女の子らしい葵のその不機嫌な理由を考えても考えても答えは出ず、取り合えず機嫌を直してもらおうと葵が喜ぶようなものを考えてみた。
が、昔から好きなものは私と一緒、私の決めることなら彼女も賛成、彼女の世界は私中心。
何か思いつくわけもなくため息を尽きてこんな時こそ頼れる(のだろうか?)私の尊敬する跡部くんに相談してみようと思う。
コールは3回、珍しく早く電話に出た。
この前電話番号とメールアドレスを聞いておいてよかったと思う。
中学に入って私のケイタイデンワのアドレス帳は一気に増えた。嬉しい事なのだろうか。

「もしもし、跡部くんか?」

『”もしもし、跡部くんか?”じゃねーだろうがアーン?今何時だと思ってやがる』

「うむ、夜中の3時だな」

『わかってんならこんな時間に電話してくんじゃねぇ!!』

電話越しの跡部くんはどうやら寝ていたようで(まぁ中学生ならあたりまえか)ひどく不機嫌だ。
みんな不機嫌だなんてまったく私はどうしたらいいものか。

『で、何のようだ。くだらねえことだったら月曜ラケットでしばくからな』

「うちの侍女の葵がなんだか最近不機嫌なんだ。どうしたらいいだろうか」

『・・・・・』

「跡部くツーツーツー

切られた。
イラッときつつも掛けなおす。ちゃんと出るところが跡部くんらしい。

『くだらねえことだったらしばくっていったろうが!!』
「くだらないことではない!!葵は私の大事な侍女で一番の親友だ!その彼女が今不機嫌なんだぞ!こんなこと今までなかったんだぞ!私はどうしたらいいんだ跡部くん!!」
『(うっぜぇぇぇ)・・・機嫌とりゃいいじゃねえか』
「・・・・その機嫌のとり方がわからないから困っているんだ」
『アーン?お前の侍女で親友なんだろ?んなこともわかんねえのか』
「・・・・わからなくてすまないな。で、どうすればいいだろうか」
『そうだな・・・(答えが出るまで寝かせてくれねえんだろうな)・・・明日、休みだろ?遊園地にでも行ったらどうだ?』
「・・・・・・・・遊園地?それはなんだ」
『しらねえのか?あれだ、あれ、ディ○ニーラ○ドみてえなやつだ』
「それで葵は喜ぶのか!?」
『しらねえけど女はああいうところが好きだろ?』
「そうか!わかった。やはり君に相談してよかったよ跡部くん!!ついでに君も一緒に行こう!!それじゃあ」
『は!?おい。まっツーツーツー切りやがったあの女』

こうして明日は葵をつれて遊園地に行くことになった。
じいやが貸切云々といっていたがよくわからなかったので知らぬ振りをした。
それに跡部くんを葵に紹介できるいい機会ができた。
その夜はドキドキして余りよく眠れなかった。


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2009/08/13(Thu) 23:59

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