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□クリスマスフリー08【オペラシリーズ】
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クリスマスフリー
【オペラシリーズ】
















「さて。ミリアンが今日の夕食を狩りに行っている間に私たちは火でも起こして暖をとるとしましょう。」

「おいソラ…。お前、ミリアンに飯任せて自分は休もうとしてんな…」

「失礼な。どうせ動物は焼かねばならないのです、火は必要でしょう。」

「……ふん。まぁ、な。
しっかし今夜も寒いな…ちくしょう!」

「今夜といえば……カナギ、知っていますか。
今日は‘クリスマス’という日なのですよ」

「なんじゃそりゃ」

「この世界にまだ魔物が登場する前の、古い古い時代の宗教です。なんでも、人間の救世主が生まれた日だとか。」

「救世主ぅ〜〜?
魔導師みたいなもんか?」

「いえ、違いますね。
彼はただの水を葡萄酒に変えたり、人々の病を治したり、おまけで生き返ったりというスゴ技が使えたそうですから。」

「スゴ技ってお前…。
つーか『おまけ』で生き返んな!こっちは病で死にそうなんだよ!」
ゴホゴホッ

「大丈夫ですか?」

「こんくらい平気だっ!
で、その救世主だか手品師だかの誕生日だからどうしたって?」

「毎年この日、子供達は沢山のプレゼントをもらえたんだそうですよ。」

「はぁ?なんで子供?」

「それはですね、聖ニコラウスという、白髪に白髭のご老人が赤い外套を着て……あぁ、そういえばカナギの外套も赤ですね。
さぁ、プレゼントをくださいな。」

「いきなり意味分かんねー事言うな!!なんで俺が!よりにもよってお前に!
つーかお前子供じゃねーだろ!この年齢詐欺!!」

「年齢を偽った覚えはないのですが…。
では、正真正銘、子供のミリアンはどうです?


「はぁ?!」

「ミリアンは君に何か貰ったら喜ぶのでは?」

「なんで俺なんだよ!!だいたいあいつはお前が…」

「あぁ、ミリアンが帰って来ましたね。」

「!!」

「ただいま」

「おかえりなさい、ミリアン。ご苦労様でした。今日は兎ですか。」

「うん。向こうにいた。
……ねぇ、ソラ。」

「はい?」

「カナギは何やってるの…?」

「あぁ、これは彼が編み出した最新の疲労回復方法でして。こうして木にしがみつく事で自然の力を…」
「勝手に説明付けるな!
なんだ自然の力って!
俺はどこぞの自然主義者だよ!」

「…カナギ、疲れ、とれたの?
じゃぁこれ、兎、焼くの手伝って。」

「……」

「?ほら、早く。私、お腹すいたから早く食べたい」

「……」















おわり。









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