めいん

□芥川慈郎という男
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【樺地】


「樺地、慈郎のやつ探してこい!」
「ウス。」


「あ、樺地のやつ、またジロー探しに行くみたいだぞ?」
「大変やね、樺地も。」
「でも、ジロー先輩を見つけるのが一番早いのって、樺地ですからね。」
「あぁ、確かに。悔しいけどそうかもな。」
「あはは、宍戸悔しいんだ?」
「…るせー、滝!」
「もういいから、練習しましょうよ。」
「くそくそ、お前は真面目過ぎなんだよ!」
「がっくん、あかんよ。少しは日吉見習い?」
「侑士ウザい。」
「…!」
「これであと数十分は静かだな。サンキュー向日。長太郎ラリーすっぞ!」
「あ、はい!」
「…向日さん、行きましょう。」
「あ、うん。じゃあ侑士の代わりに日吉相手な?」
「はい。」
「…可哀相に、忍足。…ぷぷ。」
「くそ、慈郎がいねぇとレギュラー正規メニューが進まねぇじゃねぇか!」
「あ、跡部。」
「あん?…おい、このクソ眼鏡は何があった?」
「…気にしないで?それより樺地がジロー連れてくるまで俺が相手だけどいい?」
「…まぁ、この眼鏡がこの調子じゃ仕方ねぇよな。よし、空いてるコートに入れ。」
「はーい。」




「……。」
「……ぐー。」
「……。」
「……ぐー。」
「……。」
「…んん?」
「…起きてください。」
「…れ?かば…じ?」
「跡部さんが、呼んでます。」
「あ、とべ…?んー…?」
「連れて、いきます。」
「んー、わかったー…。」
「……。」


「…かばじー。」
「ウス。」
「かばじのせなか、気持ちEー…。」
「……ウス。」
「…照れんなって。」
「……。」
「かばじカワE〜。」
「…慈郎さんの方が、可愛いです。」
「うは〜、ありがとな。かばじ。」
「ウス。」

「(でもやっぱおれはかばじがカワイイと思うわけ。だって)最高の後輩だよ、かばじは。」
「ウス、ありがとうございます。」





「お、樺地。帰ってきたか、早かったな。」
「ウス、連れてきました。」
「…慈郎、樺地の背中でまで寝てんじゃねぇ。起きろ!」
「あいてっ!」
「樺地、ご苦労。」
「ウス。」



「ありがと、かばじ!」

「ウス。」




【樺地】


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