a sentence DOLLS

□ fusion
2ページ/3ページ

「余計なお世話かもしれないけど、蓮井さんと何かあったのならちゃんと話し合わなきゃだめだよ」

その【何か】があいつじゃなくてお前だと
言ってしまえたらどんなに楽だろう

それでもその一言を口に出来ないのは
悲しそうに笑う顔を見たくないから

「あぁ・・急に悪かったな」
「ううん、気にしないで」

伝えたい想いと裏腹に
何も言葉に出来ない自分は
繋ぎとめる術も手放す勇気も持たない


「僕はいいんだ、笑太くんが笑太くんでいてくれれば」

弱く笑う全てを救いたいと願いながら
救われてばかりの自分は弱くて惨めで

「ありがとう」

抱きしめて触れるこの肉体が
溶けて一つになれたのなら
この想いは伝わるのだろうか



【end】




→後書
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ