September's poem

[愛幸式]




『1+1=2』

そう当たり前のように言った僕に
君はこう言った

「はずれ」

悪戯な笑みを称えた君
僕は疑問符を浮かべ
小首を傾げては
君に問いただす

「1+1 だろ?
答えは普通に2じゃん」

そう言って
詰め寄った僕に

「やっぱり君は頭が堅いね...」

と、呟き
一呼吸置いて

「正解はね、
1+1=1 だよ」

と、今度は少し
はにかんだような
柔らかな笑みを浮かべて
君がそう告げた

でも、僕は

「なんで答えが『1』なんだ?」

本気で首を傾げて
頭を悩ます僕
そして君は

「そこまでは
まだ教えてあげない」

と、少し嬉しそうに悪戯に微笑んで
照れたように
僕に背を向けたんだ


あれから
沢山の時間を共に過ごして

いくつもの季節を
一緒に越えてきたね

だから
今なら僕にもわかるんだ

『1+1=?』

そう、その答えはもちろん

『1』


『僕+君=一緒にいる』

だから
僕たちの答えは
いつだって

『1+1=1』


僕たちだけの
幸せの公式だね





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