文章
□そりゃもう大さわぎ
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「もうこんな時間でござるか」
「ん?・・・うぉ」
時計はとっくにテッペンを回っていた
「親は?」
「いない お前は?」
「今は独り暮らしでござる」
「ならもう一回コンビニ寄って帰ろうぜ」
「そうするか」
僅かに欠け始めた月を見ながら少し前を歩く
屋上、来ればいいのに
そんな事を思ってたら足下が滑った
「うぁ・・・!」
ボス、
脳天のすぐ上に顎の感触
「わりぃ・・・」
「月見もいいが気を付けないと危ないでござるよ」
不機嫌そうな声に何故だかドキドキが増した
案外不謹慎だな、俺って
独りごちる癖は治りそうもない
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