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□店をとび出していっちまった
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靄がかかったようなざわざわという音で気がついた
ぼぅっとしている頭がだんだん現へ向かっていく
かぜ?・・・ちがう・・・あめ・・・かな
カーテンの隙間から射し込む光はなく外を見れば案の定酷い雨が降っていた
途端ズキリ、のし掛かる痛み
憂鬱になりながらいつも通りに家を出る
一番手前にあった大きめの傘を取って、少しゆっくり歩きだす
泥ハネは色々面倒くさい
極力水溜まりを避けながら学校へとたどり着いた
「おはよう、高杉」
「・・・はよ、ヅラ」
「さっき河上が探しに来てたぞ」
「・・・ぁそ」
「あっそってお前・・・」
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