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□solitaire
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甘辛い御猪口を片手に霞んだ空を見上げて

嗚呼 もうとっくに12時を回ってたのか、なんて
残念に思っているあたり 俺は変わってしまったのだろう


曇っちまったなぁ・・・
まぁ、そのほうがお前らにとっちゃいいだろがな
特別なこの日を精々仲良く楽しめよ


正直言えば 少し、羨ましいんだ

俺たちの姿も隠れちまえばいいのに
そうすりゃ 誰もアイツを この俺から奪えまいよ


宇宙を滑る流星の星屑でさえ 宇宙から分かれた天架ける泉でさえ



彦星はもう寝息をたててる 疲れてるのも知ってるでもさ

今日は何の日だよ、って
別に女みてぇな事を言うつもりはねぇけど
せめて一緒に空眺めるくらいしたかったって思ってる

女々しいけど そういう風な態度とられたら

結局お前にとって俺はそれっぽっちのもんなのか、って

本当に大事にしてるのは 大切にしてるのは 俺だけなのか って


堪らない 冗談じゃない なんで俺だけこんな こんな風に


感情に任せて酒を煽ったのは何時振りだろう
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