文章2
□いつの日か平和な二人の幸せに
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突然の病に倒れた晋助はますます折れてしまいそうな程に細くなった
あらゆる方法を試すけれど彼を蝕む病魔を殺すものは未だ何もない
何も出来ぬ、してやれぬ、そんな自分を憎んだ
愛しい人は日に日に衰弱していくのがわかる
繋いだ手が力無く握られた
泣いてしまいたかった
死なないでくれと
置いていかないでくれと
人斬りの自分に生きる意味をくれた
もう一人の自分
唯一無二の人
貴方のいない世界でどう生きられよう
奪わないでくれ
この人だけは自分から
離さないでくれ
たった一人愛したひと
これからも愛し続けるひと
どうか いかないで
貴方は私に
全てを与えてくれたひと
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