longstory:BARARA

□+++Remember me4+++
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「悪かった。」


元親が発した第一声が、それだった。




「許してくれ、なんて、いえねぇけど。」





ああ。
何故。

元親は、何も悪くない。

悪いのは、自分だと。
そんなことは解っているから。



『どうせ、悔しいのだろう?』


自分を守ろうとしてくれていたのは解っているから。


『我でなく、伊達を誘ったことが。』


だから、そんな。
悲しそうな顔をしないで欲しい。


『元親が遠くなったようで。』



------寂しかったのだろう?--------









「何故。我に隠した。」






溢れ出したのは。

紡ぎ出したのは。



理性でなく。

本能。




身体は
一言目を発すると
決壊したダムのように。


汚い感情をさらけ出した。



 
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