風の悪魔と腐女神
□夏の暑さに思わず笑う
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夏、夏と言えば学生は夏休みがあり、海にバーベキューに花火大会にお祭りにと予定がだいだい満載で色々あるが。
そんな私は
『なんでうちにはないのー!!』
チリーン
伊達家のカレンダーは、憎たらしいほどいろんな行事でぎっちり埋まっているのに対して、実家のカレンダーを見れば花火の絵柄が書いてあり、日にち一つ一つ見れば、何一つ埋まっていない私。
手帳を見直しても………
『真っ白』
「白、黙れ」
従兄の伊達政宗の家に来ている私は、いわずともなが従兄の家に来るという予定くらいしかたててない。
『暑い、小十郎君、クーラー』
「何がクーラーだ、夕方になるまで入れないぞ」
やーさんな従兄の従者に、クーラーを入れてくれといっても、野郎。
「てめぇーにつけるクーラーはねぇ」
とかぬかしやがった。
夕方に帰ってくる、愛しの政宗を待つらしい。
だから夕方くらいじゃなきゃいれないと、頑固として入れない。
こいつバカだろ、マジ馬鹿だろ!!
『だいたいね、なんでこんなくそ暑い真夏の太陽降り注ぐ真昼にいれないのよ!!』
「いれねぇつぅたら、いれねぇ!!くどいぞ!!」
暑い暑すぎてなんか頭の中わいてる。
ぐったりとした私は、とりあえず扇風機の前に、ねっころがる。
なんかあまりの暑さに笑いが、こみあげてきた。
『ククク……』
「?おい、どうし『ハハハハハハ!!』……」
ついに壊れた私を見かねて、クーラーを入れる小十郎。
【夏の暑さに思わず笑う】
「(少し苛めすぎたか)」
そんな風にあのヤクザが考えていたなんて、思いもしなかった。