風の悪魔と腐女神

□混ぜるな危険!!があるなら会わせるな危険もあるよね?
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うって変わって武田道場にやってきた私達。
で、多分入り口付近に行くと、武田sがいた。

『遅れてすいません』
「なぁにぃ、気にするでない」

御館様に頭を撫でられた。
そう言えば御館様私の年いくつかわかってんのかな?

「でわぁ、幸村!!」
「はぃ!!御館様!!」

どでかい声で話す二人。
お前ら近いから、難聴なんですか?コノヤロー。
そして御館様の血迷ったお言葉が。

「お主白の事を慕っておるであろう」
「『え?』」
「御館様!!何故それを!!」
「『なぁにぃ!?』」

ちなみにハモっているのは私と佐助。
それを聞いた小太郎はキレて、クナイをぶちまけるわぁ、まきびしもぶちまけるわぁで、冒頭に戻るわけだが。

『やめろよ、頼むから!!』
「(黙れ)」
「白殿この戦い、某、絶対に譲れぬのだ!!」

なんかよくある少女漫画や青春漫画みたいに、ヒロインを奪い合う男達にたいし、ヒロインが「もう、やめて私のために争わないで!!」状態で、事実今私は味わうべきなのだろうけど、ここは乱戦、戦国武器なのだ。
殴りあうなんて生易し話じゃない。
生きるか死ぬかだ。
そうじゃなくても、女の取り合いで大怪我おったなんて、最悪だろうに。

『馬鹿馬鹿しい』
「白殿?」
「?」
『馬鹿馬鹿しいつってんだよ』

二人が固まった。
目が点になってる。

『私のために戦うだぁ?
寝ぼけんのも大概にしやがれ!!
小太郎、いつ誰が強いやつが好きだっていった!?
幸村、お前武士だろ!!
御館様を守るんだろ!?
女の取り合いで大怪我したなんて言われたら、恥だと思え!!
何が譲れねぇ戦いだぁ?
私が好きなら、欲しいんなら、戦うんじゃなくて私の心を射止める努力でもしろや!!』

一気にいった。
もう、これ以上言ったらそれこそ、酸欠で倒れるだろうくらい。

「白殿」
「………」
『はぁはぁ』

パチパチ

隣で拍手をした人物を見れば御館様で。

「白、よくぞ言ってくれた」

御館様は微笑んでくれた。
頭をウリウリと撫でながら。
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