風の悪魔と腐女神

□混ぜるな危険!!があるなら会わせるな危険もあるよね?
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そして幸村に向き直る。

「幸村よ」
「はい!!」
「どうやら、今のお主には白は勿体無い」
『「!?御館様?」』

御館様は、幸村に歩み寄ると力一杯殴った。

「白の言いたいことは正直よくわからん」
『うんうん・・・てっ、えっ?御館様?

「彼女を慕うならば、この試練乗り越えて見せよ!」
「お、御館さまぁぁ」
「ゆきむらぁぁぁ」
「おぉぉやぁぁかぁぁたぁぁさぁぁぁまぁぁ!!」
「ゆぅぅきぃぃむぅぅらぁぁぁ!!」

殴り愛のはじまり。まぁ、一件落着かな。でも、なんか御館様のいった言葉が気になる。

「あれぇ、旦那やっとやる気になってくれたんだ、団子作ってきた『おい、猿どういう意味だゴラァ!!』え?」

よくよく話を聞くとどうやら幸村は、朝から余り何時もより覇気がなかったとか。
それを佐助が御館様に相談した所、それじゃぁ、武田道場やりますか!!みたいな話になったらしい。
それで佐助も、御館様に会えば少しは幸村も元気がでるであろう、と考えだが全然覇気が上がらず。
そこに偶々、
私達が到着したらしい。
幸村が到着した私達をみて、小太郎たいし嫉妬の眼差しを送っていたことに御館様は気付き、あんな無茶な事を言っようだ。

『成る程ね、道理で小太郎が、ずっと殺気をしまわなかったわけだ』
「悪いけどお宅んとこの忍び、何時も、だだもれなんだけど」
『う"ぅ』

つまり言い方を悪くするが利用されたわけだ。

『まぁ、でも、いっかな』
「!!根に持つタイプだと思ってた」
『お前に対しては山程あるよ』
「あははっと」

本日三本目のクナイ。
投げたのは勿論。

「………(さっさと消え失せろ猿)」
「あぁー怖い、怖い」
『小太郎』

佐助へらへら笑ってる、多分小太郎からかってるのだろう。

「じゃぁ、白ちゃん、俺様行かなくちゃ」

狐の面を被る佐助。
天狐仮面か。
一瞬で消えると、小太郎が白を抱き締めた。

『小太郎』
「(何であんたに追いつかないんだろ)」
『小太郎?』

小太郎が私を抱き締める力をいっそう強くする。
不安になってるのだろうか?
原因は………あぁ―――私だな。

「(ずっと、探してた)」
『うん』
「(あんたが好きで、好きで)」
『うん』
「(あんたよりも、大人になるって、守るって決めてた)」
『小太郎、私!!』

柔らかなものが唇に重なって、何が起きたか分からなかった。
ただただ初めてだから怖くって、キスをしたっていう事に追い付けなくって。
今度は深く、口内を犯されるようなキス。

『こぉたぁ、こわぁい』
「………」

自然と泣いていた。
そのくらい、小太郎が怖かった。
飢えた野獣のように、私の唇を貪る小太郎が、ただただ俺は怖かった。


「(ごめん、ごめんな)」
『うぅぁ、ひっく』


何がいけなんだろか?
年の差?
経験の数?
知識の数?
それとも、一緒にいれなかった空白の時間?


『ごめんね、小太郎、ごめん』


ずっと私は呟き続けた。
何かのお呪いを、必死に繰り返すかのように、小太郎に謝り続けた。
小太郎は何も言わず私を抱き締めてくれていた。
小太郎が昔に話し言葉を繰り返していた事を、知らずに。




―小太郎―



―んだよ―



―小太郎は変わらないでね―



―無理だし、でも何で?―



―私が―



君が変われないから、変われなかったから。
君は、知らずに俺を傷つける。
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