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森のフォーラム

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Re:短編小説
火星人
[ID:gintama9524]
【呪縛】

いつのまにか時間はそこまで経っていた。
忘れたことは多くても、その記憶だけは忘れることは無く、特別なもののように…否、実際特別な記憶だった。

『私は貴方を未来永劫、慕いましょう』

『俺は貴女を未来永劫、妻に迎えよう』

病に命短し二人はそう誓った。どんなに人生を積めども積めども
どんなに約束を果たそうとも夫婦は何の運命か片方が時期に死に、もう片方は約束を果たさんと人生をやり直す。
こうなると呪縛に近いそれは気付けば果たせなくなるまでに、それだけの時が経っていた。

ざっと数えて1000年

長い長い時を経ち
約束をいつかは絶つ
絶つというよりはきっとすっかり忘れてしまうのだろう、最初から無かったもののように綺麗にさっぱりと。
それは白地に等しい。

『私は貴方を未来永劫、慕いましょう』

『俺は貴女を未来永劫、妻に迎えよう』

『『忘れたその時は
互いの幸せを』』

呪うなんてそんな無粋なことは致しません。
ただただ好いた貴方の幸せを
貴女の綺麗な髪色を忘れたとして
懐かしきその匂いを忘れることはないでしょう。

約束を忘れたとして

匂いに

声に

振り返ればきっと

「「何処かでお逢いしましたか?」」

運命の巡り合わせくらいいくらでも起こせるのではないだろうか?


―――――――――――
恋愛系?
初めて書いた…タイトル【輪廻】でもいいな〜(-∀-)

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