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Re:短編小説
卍
[ID:ayu1126]
「…やっぱ無理なのかな、」
青みがかった黒髪をぐしゃりと掻き乱し、目の前の悪友はため息を吐き出した。
その重たい吐息の原因は、まだ幼い、彼の妹だ。
「俺みたいなガキじゃ、あいつ育てんのなんて無理なのかな…」
二親を亡くしたこいつは、両親の忘れ形見である妹を、拙いながらも一人で育てている。
高校を中退し、父親の仕事の後を継いで、なんとか食いつないでいるようだ。
こいつの躾もあってか、幼い妹は聞き分けがよく、兄の言うことをよく聞く出来た子に育った。
「いい子にしてんじゃん。どこが無理なんだよ」
大人しく絵本を読んでいるその子を見ながら言う。
好き嫌いはしないし、わがままも言わない。
留守番も一人でできるし、家事の手伝いもよくやる。
こんなにいい子は、なかなかいないだろう。
「この前、聞かれたんだよ」
「何を」
「…なんで私にはお母さんもお父さんもいないのって」
「………」
「…近所の子にさ、両親がいねぇのはおかしい、変だって言われたんだと」
俺じゃあ、親の代わりなんかできねぇよ。
そう吐き出すと、小さく震えながら涙をこぼした。
どうしたらいいかわからなくて、ただ見ているしかなかった。
「…にいさん、なんで、なんでないてるの?どっかいたい?」
兄の涙に気付いたのか、幼い妹は心配そうに兄に寄り添った。
兄が無言で妹を抱き締めると、その小さな手で、自身と同じダークブルーの髪を撫でていた。
…相変わらず拙い文
(´・ω・`)
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