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Re:短編小説
卍
[ID:ayu1126]
「俺さぁ、好きな子いるんだ」
目の前の幼なじみは、少し恥ずかしそうにして、菓子パンをもさもさと食べていた私に打ち明けてきた。
一瞬手を止めて、そして、つとめてさりげなく返答する。
「よかったじゃん、それ初恋?どんな子なの?」
「んなこと聞くなよー、恥ずかしいだろ?」
じゃあ言うなよ、と思ったが、素直にうんと返事しておく。
コイツから色恋の話題が出るなんて、世も末だ。
部活のことばっかり考えていて、授業が終わると真っ先にグラウンドに飛び出すような奴だったのに。
色気づくような年頃になったか、なんて、妙にオヤジくさいことを考えた。
「かわいいの?」
「すげぇかわいい」
「へぇ、理想高いね、釣り合わないんじゃね」
「ちょっとお前今日意地悪だな」
「私はいつも通りですけど?」
そこまで言って、二人で笑いあう。
コイツとはいっつも、冗談を言い合って遊んでいる。
小さい頃から、ずっと。
そう、ずっとだ。
「くやしいなぁ、あんた盗られちゃった、知らない女の子に」
「おお?何、俺のこと好きなの?」
「ばっかじゃねぇの」
好きだよ。
好きに決まってるよ。
だから、悔しいって言ってんじゃんか。
「応援してくれよ」
「あーはいはい」
「やる気ねぇー」
「あは、邪魔してやろっか」
「えー?やだよ、止めて」
本気なんだけどな。
だって、もう十年は片思いしてる。
それを横から掻っ攫われるとか、悔しい。
「……まぁ、頑張れ」
「ん、ありがと」
んでも、あんたが幸せならいいや。
応援してやる。
…ちょっと悔しいけど。
−−−−−−−
実は男の子は主人公が好きだったり。
すれ違ってこじれてやきもきすればいいよ
そういうの好きです。
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