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Re:短編小説
卍
[ID:ayu1126]
「……え、マジで?マジでやんなきゃダメなの?」
「当たり前でしょ、授業なんだから。つか先生にため口きくなよ。」
本日は快晴なり。
雲の一つもない澄みきった蒼い空には、ジリジリと照りつてくる太陽が輝いている。
時間はお昼を少し過ぎた頃。
給食を食べ終わり、少々眠たくなってくる時間帯だ。
だが、眠ることは許されない。
というか、できない。
何故ならば、現在体育の授業中だからだ。
しかも水泳。
もし居眠りでもしようものなら溺れてそのままお陀仏だろう。
そしてめでたく学校の階段の仲間入りだ。
間違ってもそんな事態には陥りたくない。
さて、私のように品行方正な模範生徒が先生にため口をきいた理由はというと。
「いやいやいやいや帰宅部に飛び込みさせるとか「死んでこい☆」って言ってるようなもんでしょ。マジで死にますからね?死にますよ?死んでやる!」
「最後完全に脅しじゃねぇか!いいからさっさと飛び込めよ帰宅部!」
「チクショーッ!先生なんて世界中のネコさんに威嚇されてから死ねばいい!」
「何それすっごい傷付く!」
と、まぁ、こういう理由だ。
水泳部ならともかく、運動なんてちっともしない帰宅部に飛び込みをやらせるなんて…。
そうか、先生は私を溺死させる気なのか。
そう思わざるをえないのだ。
ぎゃあぎゃあと不毛なやり取りを続ける先生と私。
私がなんと言おうとも、先生は頑として引かない。
どうしても私に飛び込みをさせたいようだ。
ふ、この物好きめ。
いいだろう、めにもの見せてくれるわ!
私だって封印解けば飛び込みくらいできるんだよ!(厨二)
「先生…バスケが…したいです…!」
「なんで今言った?てか早く飛び込めよ。」
「チクショー、やってやらぁッ!」
飛び込み台の上に立ち、青く揺れる水面を見つめる。
すごく怖い。
すごく怖いが、そんなことは言っていられないのだ。
意を決する。
大きく息を吸い込んで―…。
「ぅううおおおおおああああ!」
雄叫びをあげながら飛び込んだ。
…―ら。
「いってぇぇええええッ!?」
水面にしたたか体を打ち付けた。
バチーンと派手に音が鳴り、布に覆われていない部分が赤く腫れる。
「いってぇよ先生!ヤバいって痛いって!もしかして私死ぬ!?」
「いや、死なねぇよ。」
半笑いでこちらを見ている先生に対する信頼は、本日この時をもって完全に消えた。
赤くなってしまった肌をさすり、今後一切飛び込みはしないと誓うのであった。
―――――――
まさかの実体験というw
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